シーバスは誰でも簡単に釣れる魚なのか?と言われると、そうではないと私は思います。確かに運の要素で1匹とか2匹とか釣ったことがある!という方はいるかもしれませんが、狙ってコンスタントに釣ることができるアングラーはそうはいないはずです。
シーバス釣りはライトショアジギングの集大成とも言える釣りです。それは、自分が磨いたキャスティングテクニック、ルアーアクション、知識力、資金を掛けて準備するタックル、その全てを詰め込んで挑む釣りなのです。
ライトショアジギングの極みとも言えるシーバス釣り!そこで今回は、シーバス釣りの基本となる部分として
について詳しく説明していきます。
シーバスの釣り方
シーバスの釣り方を学ぶ為には、まずはどういったルアーが必要なのか、又どういったルアーアクションが必要なのかについて学び必要があります。シーバス釣りに使用するルアーはいっぱいあり、どれが良いとは簡単にはいえません。
そこで、使用するルアーについてはライトショアジギングを制する3タイプの王道ルアー の記事で紹介したミノー、バイブ、メタルジグの3種類について、ルアーアクションについては、ライトショアジギングのルーアクションの記事で紹介した、基本となるルアーアクションを用いて紹介していきます。
※ここからの記事を読む前に、紹介した2記事を読んでから読んでもらうと詳しく伝わると思います。
シーバス釣りでのミノー
シーバス釣りでミノーを使う機会は意外と多いです。ミノー自体がシーバス専用として作られているルアーが多く、釣りを行う地域や場所などによって様々な特性のタイプがでています。
ミノーは地域と時期に合ったバージョンをチョイス
ミノーを使う場合は、その時期どういったベイトがいるかによって違ってきます。シーバス自体は雑食のフィッシュイーターの為、何でも食べる魚です。その為、一番重要なのは【今、何のベイトがシーバスのエサになっているか】ということが重要なのです。
秋シーズンのイワシを食べているシーバスだったら、イワシカラーのミノーとか、春先のアユの稚魚を狙っているのだったらアユカラーのバージョンとかになります。
一概にどれがいいと言えないので、自分の釣り場の地域の事をしっかり知る事が大切です。
一番簡単なのは、知り合いにシーバスハンターがいればその人に、いないのであればその地域の釣具屋さんなどで情報収集をすればいいです。
間違っても、ネットで紹介されているオススメミノーをうのみにして買ったりしないでください。全国的に万能タイプのミノーは確かにありますが、それよりも自分の地域に合ったベイトのタイプを選んで使い分けることが重要です。
ミノーのルアーアクション
ミノーのルアーアクションは基本リトリーブ(タダ巻き)が中心です。その為、特別ルアーアクションは必要ありませんので、基本的な間を取ってアクションをとれば、十分シーバスをおびき出すことが可能です。
ミノーを使用する場所
ミノー自体はそれほど飛距離が出るルアーではないので、使用する場所は限られてきます。一番間違いないのは、サーフやテトラ帯などの障害物がある場所です。
サーフについては、秋シーズンなどのシーバスが沸いて出た時期であれば、ひたすらその時期のベイトバージョンのミノーをキャストするだけです。目安としては、波が白波になっている当たりにキャストしてリトリーブを繰り返します。あとは、当たるのをひたすら待つだけです。
テトラ帯などの障害物が多い場所では、障害物に対し平行にキャストして巻きます。シーバスは障害物や影がある場所を好む傾向があります。そこで、そういった影となっている障害物近辺に平行にキャストして巻くことで、隠れているシーバスをおびき出すことができます。
しかし、注意してほしい点もあります。それは、障害物に平行にキャストすると、根がかりを起こしてしまう可能性が高いことです。あまりテトラ帯などの寄せすぎてしまうとすぐに引っかかる原因にもなるので、キャスティングに自信がない人は少し自分のレベル上げをしてから挑むのをオススメします。
シーバス釣りでのバイブ
バイブについては、使用する場所がある程度限定されてきます。バイブ自体がアピール力が高いので、どちらかと言えば重要なのは【水場の状態によってタイプを使い分ける】ことが重要です。
バイブの使い分け
シーバスが好む水場の状態としては【濁った環境】があげられます。そこで重要になってくるのがバイブの色の使い分けです。
警戒心が強いシーバスは濁った環境に隠れてベイトを狙っています。キラッと光ったベイトの色を追いかけたり、ベイトが泳いだ時の波立ちを狙っていったりと様々な行動をとります。
同じようにバイブを使用する際は、濁り具合に適した色の使い分けが必要です。薄い濁りであれば、シンプルなシルバー系の色が良いでしょうし、かなり濁った状態であれば、レインボーや赤色などのアピール力が強い色のバイブが適しています。
濁り具合がひどければ、その分シーバスには見えにくい環境でもありますので、濁り具合に応じてカラフルな色をチョイスしていくのが一般的な選び方になります。
バイブのルアーアクション
バイブのアクションもミノーと同じようにリトリーブで問題ありません。ただ、もう1つアクションを追加するとすれば、ジャークでの巻上をリトリーブ中に取り入れると効果的です。
シーバスは動くものに対し当たっていく習性があるので、巻上を行っている最中にスレがかりでかかることもあります。又、バイブをジャークすることで、バイブのブルブルっといったアピールがさらに効果的になるので、上下運動でのアピールにも繋がります。
バイブを使用する場所
バイブを使用する場所としては、一番考えらえれるが河口です。河口でシーバス狙いをするのであれば、まず最初に使用してほしいのがバイブです。バイブ自体は、中層域のレンジを攻めるルアーの為、河口を攻めるにはもってこいのルアーです。
河口はそれほど深くない所が多いので、ちょうど中間のレンジを狙うとシーバスが反応しやすいです。深さがない分、あまり派手なルアーアクションもできませんので、アピール力が強いバイブでのアクションが重要になってきます。
シーバス釣りでのメタルジグ
メタルジグは、正直言えばシーバス釣りに向いているルアー?とは少し違うような気がします。メタルジグ自体は、大きな動きでのジャーク&フォールが中心になるので、ある程度の深さがない場所でなければ、アピール性が低くなるからです。
それでも、方法の1つとして覚えていれば、スレているシーバスへの1つのアピールにもなりますので、覚えておいて損はありません。
メタルジグの使用場所とアクション
シーバス釣りでメタルジグを使用する場合は、一番重要なのは、適した時期に使用することです。特に秋シーズンのカタクチイワシなどの小魚系のベイトがシーバスのエサになっている時期はメタルジグの出番です。
小魚系のベイトを追いかけてシーバスが沸いている時期は、メタルジグでも十分釣れるので、ジギングアクションを行いながら、シーバスを狙いましょう!
と言っても、青物釣りの時期とかぶる時でもありますので、青物とシーバスが一緒に釣れたりするのもこの時期です。
又、河口でバイブへの反応がいまいちの時にもオススメです。河口は多くの人がバイブを中心に狙っているので、スレてしまったシーバスはバイブに見向きもしなくなります。そんな時にメタルジグをキャストすると、自分だけかかった?なんてこともありますので、周りの状況も見ながら利用すると効果的です。
シーバスが好む場所を知るべし!
基本的な釣り方がわかったら、実際にシーバスが好む環境を知っておくべきです。例えば、河口で釣るにしても、広い河口のどの場所が釣りやすいのかなど細かなところを知っておくと釣れる可能性も高くなります。
シーバスが好む環境
シーバスが一番好む環境としては【暗くて、隠れやすい環境】があげられます。具体的な場所としては、
- 橋などの脚回り
- テトラ帯の影
- 沈みの根影
などがあげられます。
橋などの脚回り
河口近辺に橋などがある場合は、ベストポジションです。橋の脚周りは、影ができているため、シーバスの絶好の隠れ家になっています。朝マズメなどであれば、日が上がった場所から影になっている脚周りをキャストするとねらい目になります。
テトラ帯の影
テトラ帯の影は、テトラ帯のすぐそばになります。テトラ帯に隠れているシーバスは、テトラギリギリの所で食いついてくることがありますので、ラインを巻き取る時は、テトラぎりぎりまでリトリーブをするのをオススメします。
全然かからないな~?なんて考えながら足元付近まで巻いていたら、いきなりバックリ食いついてきた!なんてこともありますので、飽きせずしっかりと足元まで巻くようにしましょう。
沈みの根影
沈みの根影とは、岩場の影になります。シーバスは流れが強い場所にはあまりとどまらない場合が多いです。そこで大きな岩があると、その岩の陰は岩によって流れが弱くなりますので、その岩陰に隠れている可能性があります。
そういった岩陰を目指してキャストすると、いきなり飛び出てくる時があります。特に河口は流れがある為、シーバス釣りをする場合は、この岩陰を探すのが重要になってきます。
岩陰でなくても、流れを弱める場所であれば、そこがポイントになります。河口は川からいろんなモノが流れてくるので、海にでる前に引っかかったりしてできる陰場は多くあります。倒れて流れ着いた木の影とか、ゴミの山で陰になっているところとか・・・
陰になる場所であれば、シーバスがいる可能性が十分考えられますので、自分が攻めている釣り場をよく観察しながら、適した場所をチョイスしてください。
シーバスが好む水質と波の高さ
シーバスが好む環境としては、ベタベタの穏やかで澄んだ水場よりも、雨上がりなどの濁った色がある環境や、波が立っている荒れた海を好みます。
河口での水質
河口でシーバス釣りをする場合は、雨が上がった2日後あたりがベストです。雨が降ったばかりの河口は濁りすぎていて、さすがにシーバスはよってきません。
雨が降って川に貯まった水は、2日ぐらいかけて海まで流れ出てきます。そこで、ちょうど落ち着いた濁り具合になるのが2日後になるわけです。
サーフでの波の高さ
サーフでシーバス狙いをする場合は、少し波が高いほうがベストです。波の高さとしては1.5mぐらいでしょうか?完全に落ち着いている海よりは少し波が立っていて、特に白波が立っているようであればベストです。
サーフのシーバスはその白波付近の流れと一緒にベイト狙いをしているので、少し荒れている海のほうがシーバス狙いには向いていると言えます。
シーバスの釣り方纏め
シーバス釣りを極める為には、最低でも上で紹介してきた内容を把握していなければいけません。上で紹介してきた基本的なシーバス釣りの重要な要点のみを纏めると、
- ミノーは時期のベイトと同じバージョンをチョイス
- バイブは河口での鉄板ルアー
- メタルジグはスレたシーバスに効果的
- シーバスは暗くて、隠れやすい環境が好き
- 釣り場では隠れ場になるポイントを探せ
- シーバスは隠れ場に沿っておびき出すようにキャスティング
- 河口は適度な濁りがベスト
- サーフは白波が立つぐらいがベスト
といったところでしょうか?
ライトショアジギングでシーバス狙いをする場合、しっかりとした下準備をしていくことが重要になります。自分が行く釣り場の天気、海の状態、川の状態、今どういった時期で、どういったベイトがメインのエサとなっているかなどなど・・・自分が釣り場としている情報をしっかり整理していかなりと常勝的にシーバスを釣ることはできません。
シーバスを常時釣れるようになったらランカー狙い
シーバスをそれなりに釣れるランクのアングラーになっても、シーバス釣りはそれで終わりではありません。ランカーと呼ばれる80㎝以上の大物を夢見てレベルアップを目指すアングラーも多いです。
ランカークラスのサイズは10年ぐらい生きているシーバスがなる大きさです。10年と言えば、その間多くの危険を潜り抜けてきている魚なので、そう簡単に釣ることはできません。ランカーシーバスとの騙しあいこそがシーバスアングラーの一番の極みなのです。
その騙しあいの結果、ランカーシーバスを釣りあげることができれば、もうあなたは立派なシーバスマスターと言えるでしょう!
ライトショアジギングの極みシーバス釣り、まずは、1匹でも良いので釣ることから初めてみてはいかがでしょうか!